痔が痛いときの対処法、出血したら
トイレットペーパーに血がつく、便器にポタポタと血が落ちる場合は、「切れ痔」や「イボ痔」が考えられます。出血の勢いが強い場合は、イボ痔のイボが大きくなった可能性もあります。いずれの場合も、入浴するなどして患部を清潔にし、下着が汚れないように、患部をトイレットペーパーやコットンなどの柔らかい素材のものをあてて安静にします。市販薬を使ってもよいでしょう。
便に黒ずんだ血が混じっている場合は、大腸などからの出血の可能性も考えられるため、すぐに病院を受診しましょう。血が黒ずんでなく、鮮血でも大腸から出血していることがあります。
痔になった場合、肛門の痛みと出血以外の症状が出ることもあります。症状別に対処法を見ていきましょう。
肛門から何か出ている場合は、「イボ痔(内痔核)」の可能性があります。いきんだときなどに、肛門の内側にできているイボが肛門の外に出てくることがあります。痛みがないことが多く、触れても痛くない場合は、出てきたものを肛門の中に指で押し戻すとよいでしょう。戻すときに気をつけたいのは、突出物を無理に押し込まないことです。まず、肛門を清潔にし、便器に座ったまま指で出てきたものを肛門の中に押し戻します。押さえながら立ち上がるとスムーズに肛門の内側に戻すことができます。戻りにくい場合は、温かいシャワーやトイレの温水便座機能を使って肛門を温めてみましょう。それでも戻らないときは、無理に押し戻さず、早めに病院を受診します。
かゆみがある場合は、便が肛門に付いて炎症を起こしたり、温水便座で肛門を洗いすぎてもかゆみが出ることがあります。また、肛門の内側のイボが外側に出てきて、下着に接触してかゆみが起こるケースもあります。カサカサしたり、ジトジトしたかゆみは、おしりを拭いて清潔にした後、かゆみ止め軟膏などを塗っておくといいでしょう。肛門の外に出てきた痔核がこすれたり、粘液などでおしりがかぶれた場合は、温水便座の洗浄機能などを使っておしりを丁寧に洗い、水分をしっかり拭き取りましょう。
痛みや腫れ、出血、突出物、かゆみなど、痔の症状が見られる場合、あまり気にならないからと放置するのではなく、まずは応急処置を行いましょう。上記の方法は、あくまでも症状が軽いときに行う応急処置です。症状が悪化している場合は、早めに病院を受診しましょう。