痔瘻癌確率

痔瘻癌確率

良く痔瘻を放置すると癌になるといわれています。痔に罹った人は一度は気にしたでしょう。

 

だから痔瘻は根本手術を行うべきであるといわれる根拠となっています。
実際はどうなんでしょうか。専門医の統計を紹介します。
痔瘻癌は大腸癌全体の0.2%〜0.3%であり、全痔瘻の0.1%が痔瘻癌であるとのこと。

 

痔瘻は、いぼ痔や切れ痔とは異なるといわれています。
痔瘻とはどのようなものなのでしょうか。

 

肛門の出口から2〜3cm奥には肛門腺という分泌線があります。通常8個以上あります。
肛門腺は、肛門の出口で粘液を出して、便をスムーズに送り出すための重要な器官です。
この肛門腺が傷つき、壊れ、そこで菌が増えると膿がたまります。
そして、肛門に痛み、熱、腫れを感じるようになります。
これが痔ろう、別称、肛門周囲膿瘍というものです。

この事態を堪え放置すると、通常は膿が自壊し、下着が血膿(チウミ)で汚れることになります。
また、早めに受診すれば局所に麻酔をして膿を出すことになります。
いずれにしても膿が出きってしまえば症状は改善します。
膿のたまっていた空間は、次第に肉が盛り、最後は壊れた肛門腺(入り口)と膿の出口を結ぶトンネルのような構造物だけが残ります。
これが痔ろうなのです。

 

痔瘻癌は稀な疾患ですが、日常臨床で決して忘れてはならないものです。
ですからやはり、痔瘻は放置せず、できるだけ早く専門医を受診し、治療を受けることが大切です。